suginomori brewery再生プロジェクトが2022年度グッドデザイン賞を受賞
グッドデザイン賞は1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みで、「杉の森酒造」の持続可能な日本酒造りに向けた製造環境再開と改善のプロジェクトが、2022年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
1793年創業、2012年に休眠に入った「杉の森酒造」は、元々、塩尻市と竹中工務店が協働で再生するプロジェクトの構成検討の中で、宿泊施設・レストラン・大浴場等で施設を形成し、酒蔵は廃止される予定でしたが、事業アドバイザーで参画していたKirakuは、建物が酒蔵であった歴史背景や、日本酒という無形文化が地域の精神的支柱であったとの地域の方々の声から「酒造」は未来へ継承すべき資産と考え、スギノモリ・ブルワリーとして新しい日本酒ブランド「narai」の製造再開にいたりました。
酒造環境を改善する上で、多くの酒蔵が行う大人数・分業制の仕組みを見直し、杜氏1人が一貫して酒造りを行うことができる空間のデザイン、その結果、醸造責任者(=杜氏)が全工程を監修できるようになり、小ロット生産ながらも高単価に見合った高品質・高付加価値な商品づくりを実現し、通常の酒蔵では冬場のみ醸造を行うため職が安定しないという課題を解決するため、年中生産可能な四季醸造方式(冷蔵室の新設)を取り入れました。
ボトルデザインでは、通常の日本酒ラベルにみられる紙やシールを瓶に貼り付ける作業負担を見直し、ボトルへのダイレクト印刷に改善することで、出荷作業の効率化を計り、パッケージは環境に配慮し、再生可能な段ボールを採用。過剰包装せずそのまま海外発送できるよう独自に設計いたしました。